マレーシア移住を考える【2/2】

マレーシア移住を考える【2/2】

JBからKLへ:KTMで4時間半の電車旅

JBの視察を終え、次の候補地であるKL(クアラルンプール)へ向かった。

移動手段として、2025年に開通したばかりのKTM(Keretapi Tanah Melayu)を利用した。 料金は**98RM(約3,920円)**と飛行機よりも格安。

KTM車内。新しくて快適な座席

所要時間は約4時間半の長旅ではあるが、空港までの移動と空港からの移動を考えると、飛行機と同じくらいの時間がかかる。 それなら、KTMの方が断然快適だ。

車内には食堂のような販売店もあり、旅としても楽しめる。

KTM車内で購入した食事

ただし、やはりエアコンが18度設定で、Part1で書いた「冷房効きすぎ問題」が健在だった。長袖は必須である。

クアラルンプール(KL)

KLCC公園から望むペトロナスツインタワー

交通・移動

電車(MRT/LRT)

KLの電車はそれなりに便利で、主要エリアはカバーできる。 JBと違い、車がなくてもなんとか生活できるレベルだ。

ただし、路線図が難しい。大阪や東京よりはマシだが、全交通機関の運営会社が異なるという問題がある。 そのため、駅同士のつながりが非常に不便で、乗り換えに苦労する場面があった。

Grab

JBに比べると、距離あたりの料金が高い印象を受けた。 また、Grabが来るまでの待ち時間もJBより長く、最長で15分程度待つこともあった。

とはいえ、電車とGrabを組み合わせれば、車なしでも生活は成り立つ。 JBでは「車がないと無理」だったが、KLでは「工夫すればいける」レベルだ。

住環境・家賃

JBの高級コンドが3,500RM/月だったが、KLでも**3,500RM〜**で探せる物件はある。 正直、JBとKLを比較するとKL一択になる。同じ価格帯でも、KLの方が生活の利便性が圧倒的に高い。

ただし、KLは古い物件も多く、上物の価値としてはJBの新築の方が上という印象がある。

インフラのトラブル

古い物件が多い分、インフラ周りにトラブルが少々ある。

  • 水回りの問題:水漏れや排水の問題
  • エレベーターのアルゴリズムが悪い:高層コンドのエレベーター待ちが5分以上かかることがあり、地味にストレスになる

物件選びの際には、設備の新しさも重要なポイントになる。

食事・生活コスト

食事のコストはJBと同程度で安い。 Part1で書いた「東京の1/3〜2/3」の感覚は、KLでも変わらなかった。

都心部だからといって極端に高くなることはなく、この点はKLの大きなメリットだ。

ナシレマ。マレーシアの国民食ともいえる定番料理

ブキビンタン

夜のブキビンタン。ネオンが輝く繁華街は活気に溢れている

何か困ったらブキビンタンで買えばいい。大概のものはブキビンタンで揃う

特に印象的だったのが、5階建ての機械系専門ビル**「プラザ ローヤット(Plaza Low Yat)」**の存在だ。 ワンフロア全てがセカンドハンドのスマホだったり、セカンドハンドのPC/パーツだったり、新品も集まるビルである。

2次元オタクの街というよりは、PCオタクの聖地。 壊れたら修理する文化、セカンドハンドのハードウェアの多さは、今の日本にはない感覚だ。

もしかしたら、機械系のランニングコストはマレーシアの方が安いかもしれない。

チャイナタウン

チャイナタウンの路地裏。Merdeka 118をバックに賑わう飲食街

観光地感が強かった。 住む場所としてというよりは、観光で訪れるエリアという印象だ。

WiFi/ネット環境

フリーランスとしては気になるポイントだが、結論としては**「そこそこ」**。

ちょうど、東大の講座をマレーシアで受講していたが、たまに音声が途切れる程度だった。 テキストベースの作業なら問題ないが、ビデオ会議が多い場合は、回線環境の確認が重要になる。

総括:JB vs KL

項目JBKL
家賃高級でも3,500RM〜3,500RM〜(同等だが利便性が高い)
交通車がないと無理車なしでもなんとかなる
食費東京の1/3〜2/3JBと同程度
生活利便性モールはあるが限定的ブキビンタンで大概揃う
将来性3年後に期待(駅拡張)すでにインフラが整っている

夜のペトロナスツインタワー。ISETANの看板が日本との繋がりを感じさせる

結論:マレーシアに住むならKL一択。

JBは3年後が最高潮になる可能性があり、シンガポールとのやりとりがあるなら検討の価値はある。 それ以外でマレーシアに住むのであれば、KLを選ばない理由がない。

経済特区は…まぁ、安くしてなんとか外貨を入れようという感じが否めない。

2026年の懸念

2月5日、マレーシアは経済成長率を上方修正している。 このペースだと、1RM=50円に到達するのは今年中に訪れそうである。

RMが50円になると、さすがに日本との生活コストの差が縮まり、マレーシアに住むメリットが薄れてくる。 住むのであれば、今年いっぱいがリミットだろう。

次の安い国を探す旅がはじまる。